ビル管理士の年収は?転職エージェントが実態を徹底解説

ビルメン

ビル管理士としてのキャリアを考える際、気になるのが年収ですよね。しかし、実際のところビル管理士の年収はどのくらいなのでしょうか?

この記事では、転職エージェントの専門家がビル管理士の年収の実態を徹底解説します。業界の平均年収から、収入を左右する要因、さらには年収アップのためのポイントまで、あなたが知りたい情報を詳しくご紹介します。

ビル管理士の年収

正式には建築物環境衛生管理技術者ですが、一般的にビル管理士と呼ばれるは、平均年収は350万円から450万円程度です。これはビルメン業界全体の平均年収が300万円から350万円であることを考えると、資格を持つことが給与面でのアドバンテージになっているといえます。しかし、日本全体の平均年収が約430万円であることを踏まえると、決して高収入とは言えない状況です。

この平均値には正社員だけでなく、非正規雇用者も含まれています。正社員のみを対象にすると、平均年収はさらに高くなると予想されます。特に、都市部では高収入を得ているビル管理士も少なくありません。一都三県では、450万円以上の年収を得ているビル管理士も珍しくないというのが、転職エージェントの印象です。

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の仕事でできること

特定建築物で選任されることができる

ビル管理士は、3000平方メートル以上の特定建築物(学校の場合は8000平方メートル以上)の維持管理を法律上監督することができます。

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に基づき、特定建築物の所有者や管理者は、これらの建築物が環境衛生上適切に管理されるようビル管理士を選任する義務があります。(選任者は特定建築物の所有者との間に何らかの法律上の関係があれば問題なく、必ずしも物件に常駐する必要はない)

一定規模以上の設備の維持管理において、ビル管理士がいないと業務ができないことから、大手案件を扱うビルメン会社では必須資格となっているケースも多いです。

特定建築物における環境衛生上の維持管理業務全般

ビル管理士は、特定建築物における環境衛生上の維持管理業務全般を監督することができます。具体的には以下の業務が該当します。

  • 管理業務計画の立案
  • 管理業務の指揮監督
  • 建築物環境衛生管理基準に関する測定または検査結果の評価
  • 環境衛生上の維持管理に必要な各種調査の実施

保健所による立入検査の対応

特定建築物では、4~5年に1度の頻度で保健所による立入検査が行われます。ビル管理士は、これらの検査に立ち会い、保健所の検査員に対して建築物の維持管理状況を説明し、帳簿書類の保管状況を示すなどの対応を行う責任があります。

ビル管理士の転職市場価値と将来性

独占業務があるため、市場価値は高い

特定建築物の維持管理業務はビル管理士を保有している人でないと行うことができないと、法律で明記されています。法改正がない限り、ビル管理士の資格は安泰といってよいでしょう。

また、特定建築物は全国で40,000件を超えており、就職先も多数あります。独占業務があり、就職先も多いという魅力的な資格です。

人手不足により、市場価値は上昇傾向

ビル管理士の資格保有者の人手不足を背景に、令和4年から法改正が行われました。その結果、ビル管理士は複数物件を兼任できるようになっています。ビル管理士の確保が難しい現状や、1人当たりが生み出す利益が増えることを鑑みると、今後ビル管理士の待遇は今以上に良くなることが見込まれます。

令和4年の法改正によっては下記のような変更が行われています。

改正前(令和3年12月24日以前)

  • 選任: 特定建築物ごとに1人の建築物環境衛生管理技術者を選任する必要がありました。
  • 兼任制限: 1人の建築物環境衛生管理技術者が2つ以上の特定建築物の管理技術者を兼務することは原則禁止されていましたが、特定の条件(相互の距離、用途の同一性や類似性、構造設備の類似性など)のもとで兼任が認められる場合がありました。

改正後(令和4年4月1日施行)

  • 兼任原則の削除: 一の特定建築物の管理技術者が他の特定建築物の管理技術者とならないようにする原則及び、特定の要件の下での兼任を認める規定が削除されました。
  • 兼任に関する新規定:
    • 特定建築物の所有者等は、建築物環境衛生管理技術者が2つ以上の特定建築物の管理技術者を兼ねる場合、その業務の遂行に支障がないことを確認しなければなりません。
    • この確認は選任時だけでなく、既に選任されている管理技術者が新たに他の特定建築物の管理技術者を兼ねようとする際にも必要です。
    • 特定建築物について複数の維持管理権原者が存在する場合、その意見を聴取しなければなりません。
配電盤
配電盤

ビル管理士の受験資格

ビル管理士を受験するには、2年の実務経験が必須になります。

実務経験としてカウントできる施設・建物、業務は全て規定されており、該当していない場合は受験することができないため注意が必要です。

実務経験としてカウントできる施設・建物

No詳細
映画館
百貨店
公民館、市民ホール
図書館
商業施設
博物館
マンション、アパート
8旅館、ホテル

実務経験としてカウントできる業務内容

No詳細
空調設備管理
給排水設備管理
ボイラ設備管理
電気設備管理

 施設・建物の面では、駐車場や工場などは含まれないものの、住居に関するものや商業施設、公共施設などは業務経験としてカウントすることができます。

合格率は10%~20%程度の難関資格

実務経験年収の受験資格を満たしても、その後に待ち受ける試験は難易度が高いです。

例年、合格率は10~20%程度と低く、試験範囲も「建築物衛生行政概論」「建築物の構造概論」「建築物の環境衛生」「空気環境の調整」「給水及び排水の管理」「清掃」「ねずみ、昆虫等の防除」の7科目と広めです。

詳細が気になる方は下の記事をぜひご確認ください。

ビル管理士は難しい?合格率や合格基準を徹底解説

まとめ

ビル管理士、正式には建築物環境衛生管理技術者の平均年収は350万円から450万円で、資格を持つことが給与面での利点になっていますが、全体の平均と比較すると高いとは言えません。しかし、正社員や特定建築物の多い都市部での勤務ではより高い年収が期待できます。

また、特定建築物の環境衛生上の維持管理業務全般を担うこの職種は、法改正により複数物件の管理が可能になり、人手不足の背景から市場価値が上昇しています。資格の独占業務と就職先の多さは、ビル管理士の市場価値を安定させることにつながっているといえるでしょう。

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