「大手系列系でビルメンをしていても、大手ビルメン会社に転職できるとは限らない」―この現実は、多くのビルメンテナンス業界の従事者にとって重要な課題です。大手系列のビルメンテナンス会社で働くことは、安定と信頼の象徴とされがちですが、実際には転職の道は思いのほか険しいものがあります。
この記事では、大手ビルメン会社への転職を目指す方々に向けて、必要なスキル、業界の現状、そして成功するための戦略について詳しく解説していきます。
ご経歴
専門学校を卒業後、大手系列系ビルメン会社で設備管理職をしていた20代男性の話です。
新卒で大手不動産系のビルメン会社に入社し、8年近くビルメン業務に従事しているものの、役職についても40歳までに年収600万円を超える見込みが薄く、転職を検討していました。主に商業施設でのビルメン経験が豊富で、コミュニケーション能力も高い方でした。
一方、自分が所属している会社はビルメンランキングでも高偏差値に該当する企業ということもあり、それより下の企業には行けるだろうという誤った自信もあったようでした。
年齢 | 28歳 |
居住地 | 千葉県船橋市 |
最終学歴 | 専門卒(電気) |
経験社数 | 1社 |
保有資格 | 電工2種、消防設備士乙4、危険物乙4、ボイラー2級 |
経験 | 大手系列系ビルメンで、商業施設を中心に8年ほどビルメン業務 |
現年収 | 500万円 |
転職エージェント目線では、保有資格を考えると年収600万円は厳しいかなと思いつつ、大手系列系でのビルメン経験や商業施設でのビルメン経験を評価される可能性があるかも…と淡い期待をしていました。
独立系ビルメンは通るが、大手系列系は書類NG…
独立系ビルメン会社からは書類選考で高評価をもらえる一方で、大手系列系からはお見送りのメールばかりが届きました…下記のような理由でお見送りになるケースが多かったです。
正直、うちも希望年収を稼げるかって言われるとわからないよ
メーカー系の大手系列系ビルメン会社の採用担当
持っている資格だと、現年収も出せないかもしれないよ
IT系の大手系列ビルメン会社の採用担当者
ご本人としては、福利厚生面を考えると、独立系ビルメン会社に行く予定はないとのことで、転職をせずに現職に残ることにするとのことで、ここで転職活動を終えました。
教訓
難易度が高い企業にいたから、どこでも受かるわけではない
これは当たり前といえばそうなのですが、大手にいる方はご自身でも気づかずにこの認識を持っている方が多いです。
ビルメン転職業界は資格と経験で評価される、割とシビアな業界です。大手にいたからと言って資格取得や研鑽を怠っていると、自分が受かると思っていた企業に書類選考でお見送りとなってしまうケースも少なくはありません。
特に資格はどんなに凄腕エージェントでもなかなか採用要件の緩和がしにくいところですので、いつか転職するかも…と思っている方は、ご自身が所属する企業にかかわらず、とれるものは取ることをおすすめします。
資格はどこでも通用する
経験は企業によってさまざまなとらえ方がありますが、資格はそこまで企業によって評価が変わりません。
先ほどもお伝えしたように、資格は最終的に自分を守る武器になるので、若い方もベテランの方もぜひ取れる資格を取ることをおすすめします。
参考までに、転職市場では、電験>ビル管理=エネ管>電工>その他の順で、評価が高いor求人が多い傾向にあります。
商業施設や病院経験者は評価されやすい
ビルメン業界で大変といわれるような現場は、採用担当者から評価されやすい傾向にあります。例えば、商業施設経験者はコミュ力が高そう、病院経験者は仕事の責任感がありそうといった解釈がされがちです。
転職のことを考えるのであれば、こういった評価されやすい現場や、オフィスビルなど世の中にたくさん存在する現場の経験を積むほうが、つぶしは効きやすいといえるかもしれません。逆に、発電所など数少ない現場は、経験者で募集がかかることがほとんどなので、自分にフィットする求人があれば、好待遇で転職できる可能性もあります。
どこまで攻めてどこまで守るのか、ご自身のキャリア形成を一度考えてみることをおすすめします。
もっと細かい情報を知りたい方は
詳細な情報を知りたい方は、転職エージェントに聞いてみることをおすすめします。「自分の経歴であれば、どんな経験を積めば希望年収をかせげるか」など一般論ではなく、自分の理想実現のためのプランを一緒に考えてくれます。
また、そのほかにも企業からネットには上げないでくれと念押しされている情報や、採用過去在籍者の口コミなどを知ることができるからです。(私もここにかけない情報がいっぱいあります笑)
転職エージェントからみて、おすすめのビルメンエージェントをまとめた記事があるので参考にしてみてください。
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